2019年2月1日金曜日

笑顔のゲームが好きなのだ〜ニュアンスで表現した諸々の話〜

新刊の話で恐縮だが、今回の表紙には、少々「こだわり」を表現した。

これまで頒布した拙著Board Game Quiz、こちらは「不要なものを極力排除しよう」と進めていった。
その一つが「難易度の表示」だ。
「この問題の難しさは五段階の3~4」など、クイズ番組風に表現することもやぶさかではなかった。
しかしながら、クイズ本としての面白みを前面に押し出すと同時に「読み物としての面白み」をも削ることとなる。
できれば多くの方、とりわけ、クイズに抵抗のある方にも手にとって欲しい
そんな思いから、明確な難易度の表示を避けることにした。

その代わり、ニュアンスで伝える「曖昧な表現」により「この問題は難しい」を表現することにした。
いくつかの技法を駆使したが、そのうちの一つが「色彩による区分」だ。




上巻の表紙は薄い青。軽く、明るい。
幼さ、青空、晴天、等を生起させる。



一方で下巻は暗く重い紫。
重厚さ、博識、額のある、等が連想されるのではないか。

もちろんニュアンスはあくまで「補助」に過ぎず、きちんと「難易度中~高」といった明確な表記で補完すべきだった点、反省する。

秋の新刊NEXTAREAでは、さらに一歩踏み込み、登場人物に「妖艶な女性」を登場させ、クイズそのものの「不可思議な世界観」を表現することにした。


試行錯誤の末、ギリシャ神話の「エキドナ」をモチーフとし、ページの随所にキャラクターを配置させることとした。


そして今回、ゲームマーケット大阪の新刊、である。

クイズ本来の「知識同士の真剣勝負」から一転し「柔軟な思考が問われる」どちらかといえば「楽しさを前面に押し出す本」をニュアンスとして押し出す必要性に駆られた


ならば表紙の主軸はどうだ、キャラクターも一新するべきではないか。

ウンウンと唸りながら試行錯誤を重ね、ようやく表紙が完成した。


前作のエキドナを踏襲、頭身を下げ、より親しみやすさを高める配置とした。
ちなみにキャラクター名は「パンドラ様」と名付けている。

表紙全体のイメージは「おもちゃ箱」
ボードゲームの箱に詰まった「ワクワク、ドキドキ」、そんな楽しさを持つ本です!と表現しているつもりだ。

そして、パンドラ様は「笑顔」を描くことにした。

前回描いた「妖美な女性」とは一転し、笑顔で元気いっぱいの女性、その上、イエローが主体のまさに「パワフルさ」が全面に現れた本。
「難しそうとか考えないで、一緒に遊ぼうよ!」
今回のなぞなぞ本で最も主張したかったそんなメッセージを、あくまで文字ではなく「ニュアンスだけで」表現できたのではないか、と。考えているが、どうだろう。

以前も話題にあげた「ノンバーバルコミュニケーション」。人間は文字だけ、会話だけでは全体の55%しか内容を伝えきれない、相手の表情や言葉遣い、態度等視覚、聴覚等の情報で判断する、という。
ならば最も重要なことは「文字はあくまで補助手段」ではないかと考え、画面全体から伝わる「楽しさ、面白さ」をいかに表現するか、を主軸に、色彩や「おもちゃ箱から連想されるもの」を表現することにした。
帯の部分でニュアンスの補完ができたのではないかと考えている。


そして何より
改めて自分は「笑顔の生まれるボードゲームが好き」だと気がついた。

真剣なゲーム、面白いゲーム、笑える馬鹿なゲーム、重厚さが売りのゲームetc…
そんな中で自分が心惹かれる作品は「笑顔を育む作品」だったことに、改めて気がついたのだ。

プレイ中であれ、その後であれ、同卓を組まれた方相互で笑顔の生まれるゲームがプレイできる時間こそまさに至福に感じ、言うなれば、自分が行き着く作品の果てはその辺りに潜んでいるのかと画策するのである。







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