2019年4月7日日曜日

ふりだしに、戻りました。ー根本を見直すことで見えてきた世界の話ー

先日、POO松本先生というデザイン関連の先生の元、私の小冊子をビシバシと指導される機会に恵まれた。
約8時間余にわたる猛抗議は、時折涙ぐんでしまうほどで、強さの中に情熱のある指導であり、メモ代わりにと用意したノートはほとんどのページで黒ずんでしまった。

その中の一つを紹介したい。

ページを開けるなり、先生の口から出た言葉は
「で、これは誰に向けての本なの?」

もちろん、小冊子を作るからには自分なりにテーマを定めてはいたが、それではあまりに「漠然と」しすぎている、と指摘された。

「若者?初心者?子供?お年寄り?その辺りがブレてない?」

根本も根本、スタート地点の問題である。
私の小冊子が抱えていた問題は、主軸となる「骨組み」、大黒柱そのものがすでに揺らいでいた、というわけである。
言うなれば、この時点で「指導を受けるフィールドにすら上がっていない」とも言える。

あ、イタタタ。

クラウゼウィッツの戦略の本や、孫子の戦略の本やら、ビジネスでも活用できるだろうとあれこれ戦略の本を読み漁ったから、おぼろげにわかる。
「全方向同時打撃」なんて構えていたら、あっという間に兵站組織が瓦解してしまう。
敵が企図する目的をしっかりと見定め、時に応じて刻々と変化する戦況をよく観察し、我に乗じる敵の弱点とする方向に、あらん限りの火力を指向する、
そんな戦闘の基本・基礎すら“わかっていなかった”のだ。

闇雲に頑張ることで、なんとなく「許された」気になっていなかったか、自分。

指導を受けながら、心の中の重い塊がズシン、ズシンとのし掛かり、その上からさらに厳しく飛び交う、細かなデザイン面での指導…。

辛さ、厳しさに耐え忍びながら、その日の夜、もう一度、乱雑に書き留めたノートを見返す。
デザイン云々の話ではない。
これまでの自分が残してきた、雑さ、荒さ、その他諸々の「甘さ」が、やはりわかるかたにはお見通しだったのだ。
恥ずかしさのあまり、次回作成の本など頒布するにおこがましい思いもした。
体調のせいだと言い聞かせ、早めに就寝し、1日だけ気持ちを寝かせることにした。


翌朝、
乱雑な文字のノートはそのまま。
頭の中だけは余計な雑味が少し抜けたのか、幾分カラになったような、すがすがしい気分。

パソコンに向かい、昨日の事項を一つ一つ修正する。
構造を一からやり直す作業に深いため息が溢れる。手が止まり、なかなかキーボードが進まない。


先生は5月に新刊を出すことを「馬鹿か!死ぬぞ!」と応じた上で「よし、死ね!」と承諾してくださった。
頑張ることしか取り柄のない自分が、また一からスタートする、その期限は実に1ヶ月を切ってしまった。
材料はあるが、時間も体力も、まして余分な資金もない、
そんな中で本当にできるか否か。今回も大勝負を強いられることとなった。
毎回毎回、本当に私は馬鹿だと思う。

無理だ、と思ったらそこで糸が切れてしまう。
だから、コツコツと続けるしかない。
一歩一歩、と歩き続けているうちに、ゴールも見えてくるだろう。
今はまだ、見えない先のことなど考えず、目の前のハードルだけを、一つ一つ、着実にこなしていく、それだけだ。


まずは「主軸」ターゲット層を見直す作業から取り掛かった。


一つ、皆さんに約束したいことがある。
それは、作品を頒布する中で、それらの質を確実に上回ることだ。
決して過去作の「焼き回し」などといったことはしない、したくない。


そのためにまず、問題数の選別を行うことにした。
これまでの小冊子では「数の多さ」を何かしらの武器にしていた気がする。
どなたかが(小冊子の件ではないけれど)話していた。
「あまり多すぎても、見やしませんよ」
だから、問題数を半分ほど一気に減らす作業を行うことにした。
いわば果物の摘果のような作業だ。
問題数が減る代わりに、一問一問のクオリティが高く、甘い、どの問題も自信を持ってオススメできるラインナップを揃えることができる。

そして、ターゲットをさらに絞ることにした。
言うなれば、これまで「老若男女、どなたでも楽しめます!」と、ぼんやりした表現で濁したターゲット層を、ギュッと絞ることにした。
「初めての方がボードゲーム知識を蓄えられる一冊」
初めての方が読むことで、ボードゲーム・アナログゲームの知識をそれなりに身に付けることができる一冊、と、銘打つことにした。
これはアナログゲームのなぞなぞ本2巻や4コマの2巻も同様のコンセプトだ。


「いらっしゃい、ここは初めての方が装備を整えるお店だよ」
そんな基本コンセプトで、番次郎ブースは、ゲームマーケット春、そして北海道、と、挑むことに決めた。


そして、大事なことをもう一つ。

ゲームマーケット春が終わったら、少し間を取り、作品をじっくり練りたいと思う。
有り体に言えば、北海道ボドゲ博に向けての新刊は、今は出す予定はない、です。ごめんなさい。

これも先の「クオリティ維持」の話につながる。
今回の大阪新刊、自分なりにIllustratorもインデザインも勉強し、小手先の技を駆使し、さらなるパワーアップを図ったつもりだった。
が、やはり先生の目はごまかせなかった。
「大阪新刊、突貫工事で作ったろ。前の(BoardGameQuiz本)方よりも、クオリティが落ちてるぞ。」

だから、というわけではないが、もっとインプットしたい。もっと気持ちに余裕を持ち、小冊子制作以外にももっと色々な面で、多くのことを学びたい。ポッドキャストも作りたいし、本もたくさん読みたい。買ってから遊んでいないボードゲームだって山のようにある。
ボードゲームが持つ「楽しむ」ことの根本を忘れることのないよう、しっかりと土台を踏み固めたい。何よりもまず、求職のあても探さなくちゃね。



原点に立ち返り、言うなれば、スタートに戻ることで、改めてその根本を見直すことができ、その先でようやく見えてきた、自己の現実と、行く先の未来。
今回の講義で学んだ新たな視点をもとに、自分の持つ可能性、そして「一人だからできること」そして「表現するからこそ、見えてくること」決して良いことばかりではなく、キツく、つらい言葉の中から、磨かれる自分。
艱難汝を玉にす、と、自分に言い聞かせながら、とは言いつつ、時折お茶でも入れながら、余裕を持たせつつ、この先も「ボドゲクイズのひと」として、そしてこれからは「初心者の館のオヤジ」としても、その両面で頑張りますとも。



このブログも区切りがよく100件目を迎えることができました。
他の方とは違い、ボードゲームの紹介もなく、日々、感じたことを、長々と綴るだけのブログとなりますが、今後もゆるく続けていきたいと思います。
よろしくお願い致します。



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