2020年8月28日金曜日

番次郎書店、夏イベント感染症対策 虎の巻

1.最初に

2.対策の前提

2.1 大阪 盤祭3rd

2.2 第2回静岡アナログゲーム祭り

2.3 北海道ボドゲ博2.0

3.まとめ(次に行いたい処置)




1.最初に

 この夏、当「番次郎書店」は3つのイベントに「出展者」として参加しました。

・7月25日 大阪 盤祭Re-3rd

・8月1日   第2回 静岡アナログゲーム祭り

・8月22日 北海道ボドゲ博2.0


 すでにご承知置きのとおり、今夏は「感染症対策」が強く叫ばれた年でもあります。


 そこで今回は、計3回+αのブース運営を通じ、私「番次郎書店」が独自に行いました各種感染症対策をご紹介致します。


 本ブログでは、こうした処置を強制することが目的ではありません。

 無論、私の行った処置・対策も、決して完全と言い切れない部分が多々あります。

 あくまで一個人が行った一例としまして、今後のイベント運営等の参考になりましたら幸いです。



2.対策の前提


 大阪のイベント当初、恥ずかしながら当時の私に、感染症に対する知識を持ち合わせておらず、漠然と「マスクを」「除菌を」「なるべく相手に接触しないよう」だけを念頭に置き、ブース運営を進めました。


 イベントは3度とも「45cm×90cm」長机に半分のスペースです。

 通常のイベントとは異なり、さらに除菌用のアルコールやウェットティッシュ等の感染症対策を加味すると、試遊スペースが無いとはいえ、どうしても机の上がごちゃごちゃします。

 事前にあらかじめ計画を立て、上手く設置スペースができるよう対策を施しました。


2.1 大阪・盤祭Re-3rd

 

 今夏初のイベントです。運営の主催となるコロンアークのたなやんさんが本感染症を十分に研究されましたので、出展を少し躊躇するも、最終的には主催者を信じることにしました。





 私の行った処置・対策はこちらです。以後のイベントでは、こちらの運営がベースとなります。


(1)接触確認サイト・アプリの使用

 厚生労働省が作成しました感染症接触確認アプリ「cocoa」をインストールし、イベントの前後、接触がなかった旨の画面を都度ツイート状にて報告しました。

 また、関西の各地域に立ち寄った際、「大阪府コロナ追跡システム」にも逐一登録を行いました。

 上記2件とも、8月29日現在まで接触があった旨の報告は届いておりません。


(2)作品を個別包装

 小冊子一冊一冊をジップロックで個別包装致しました。汗や唾液など、何らかの形での飛沫感染を防止するためです。

 


(3)試し読みのQRコード

 長時間の滞在を防ぐため、今回のイベント以降「試し読み用の小冊子」を設置しませんでした。あくまでブースの前に「表紙を確認するための小冊子を並べるに留めました。


 代わりに、お品書きにブログ等へ案内するQRコードを設け、遠方からでも中身が確認できるように対処しました。


(4)新規ボードゲームクイズ動画の作成

 当ブース恒例となりました「早押し機による早押しクイズ」を自粛致しました。直接肌に触れる点と、マスクを装着することで出題が聞き取りづらくなる点などを考慮しました。

 その代用として、タブレット端末を駆使した動画クイズを行いました。

 今夏の小冊子が「こうした動画クイズをPower Pointで作る」ための本でしたので、そのデモンストレーションを兼ねたものです。

  長時間の滞留を防ぐため、動画クイズの時間は2分に抑えました。


(5)マスク・手袋を装着

 濃厚接触を極力避けるため、清潔なマスクとゴム手袋を用意しました。

 マスクは大きめの布製マスクで、以前ボードゲーム&カードゲームショップ「北越谷ZEST」様で購入したものを着用しました。

 頻繁に換えのものが用意でき、かつ、すぐに脱・装着できるよう手のサイズより少し大きい程度のビニール手袋を10組ほど用意しました。


(6)消毒用アルコールの設置

  テーブルには私個人の他、来場者も(購入の有無に限らず)気軽に使えるよう消毒用のアルコールを設置しました。

  今回用意したものはゲル状で、ポンプを押すと予想以上に量が出てしまい大変でした。

  手袋をつけながらのアルコール除菌は厳密には意味がないわけですが、対応する際の安心感の付与と、何より、手袋の中が蒸れていたので、手に取るとスッと馴染み気持ちが良かったです。事あるごとにプッシュしていました。

 テーブルを拭くためのウェットティッシュも準備し、小冊子やテーブル、iPadなどを定期的に拭いていました。


 

(7)お金の受け渡しはコイントレーで

 お金の受け渡しはコイントレーで行いました。

 コイントレーを二つ用意し、一方でお金を受け取り、もう一方のトレイでお釣り等をお渡しする方式です。

 手ごろな大きさのコイントレーを百円ショップで探したところ、お料理で使う小型のバット(5個100円)が目に止まり、ステッカーでデコレーションするなど創作しました。


 

(8)指差しで購入できるメニューリスト

  「キヤノンおうちで作る同人誌」様のブログを参考に、指差しで購入できるようメニュー表を机に設置しました。

 


 テーブルを指差しする、つまり、一切言葉を発することなく作品を購入することができる仕組みです。

 

(9)作品の価格帯を統一

  こちらは本当に偶然の産物ですが、頒布する小冊子の価格帯を全て500円に合わせ(てい)ました。

  新刊小冊子はどちらも500円、新刊2冊で1000円、ワンコイン、千円札一枚で購入できる仕組みです。

  お金のやり取りを極限まで減らすことができました。



(10)体調管理の徹底

 今回の感染症に限った話ではないのですが、体調管理、特に風邪だけは最新の注意を払いました。むせて咳をするだけでも誤解を生じますので、特に喉の管理は厳重に取り扱いました。


 健康管理と気分転換も兼ねて、朝6時に起きて周辺を軽くランニングしたり、シャワーではなく入浴を、睡眠時間も6時間以上を確保しました。

 普段プライベートでお酒を飲む方ではないのですが、一週間前にはお酒のお誘いも控えました。


 もう一つ、マスクにハッカ油を吹き付ける方法も取るには取ったのですが、ハッカ油のメントールが目に来て痛く感じたため、呼吸の苦しさや爽やかさ何より途中マスクを取り替えることとなりました。

 適量ならば問題ないかとは思いますが、次回以降ハッカ油の出番はありませんでした。ごめんなさい!


2.2 静岡アナログゲーム祭り


 開催数日前、静岡県の警戒レベルは4に引き上げられ、開催地域のほか、県内・市内においても厳重な警戒態勢が敷かれました。

 大阪のイベントから一週間後ということもあり、基本的には大阪で行った対策を更に充実される形を取ることにしました。


 会場も、各ブース前に透明フィルムが貼られ、ブース間にも大きなパーテーションが設置されました。

 また全員にビニールの手袋が配布されたり、入場者のマスクには小さなシールが貼付され、入場の際の目印になるなどの対策も行われました。

 名物マグロ丼も、皆が黙々と口に運んでいた姿が印象に残っています。


 実施中はスタッフが逐次巡回していました。何かあった際の報告に役だったかと思います。





 私自身も、先の大阪での対策を踏まえ、追加の対策を行いました。


(+1) フェイスガードを装着


 顔面全体を覆うフェイスガードを装着し、飛沫感染の防止に努めました。

 併せて先の布製マスクも装着しましたが、結果として朝の10時から閉会の17時まで半日以上を装着しました。

 長時間の装着は途中から呼吸が苦しくなり、大変辛い思いをしました。


+2)消毒用アルコールをスプレータイプに

 ゲル状で少し使いづらかった手指用の消毒アルコールを、スプレー噴霧タイプに変更しました。

 こちらもゴム手袋越しに、消毒と気分的な涼しさを求めて定期的に行いました。

 

 2週間経過し、感染症アプリからの通知もなく、平常に過ごしています。


2.3 北海道ボドゲ博2.0


北海道でのイベントでは

・出展者全員にフェイスガードを配布。

・午前/午後とで出展者を分け、間隔を開けるような態勢

・来場者を各ラウンドに分けた人数管理(出展ブースのお手伝いの数まできちんと管理)

等々、こちらも運営サイドで独自の施策を講じておりました。


 少し間があったことも幸いし、独自の飛沫感染予防シートが作れないかと考えましたが、上手くアイデアがまとまらず、当日はポスタースタンドを利用した簡易的な処置となりました。


 開催当日は内部の空調が効いていたこと、各ラウンドの間に10分の休憩時間が設けられたこと等もあり、静岡のイベントほどフェイスガードの苦痛は感じませんでした。

 事実、午前・午後と連続して15時間ほど装着しておりましたが、さほど苦痛に感じなかったように思えます(もちろん感じ方に個人差はあります)





 北海道では新たに2点の対策を講じました。


(+1)飛沫感染予防シート(簡易)を作成

 作成、とありますが、ポスタースタンドを前面に設置し、ポスターの代わりに90×120の透明フィルム(250円)を貼りました。

 机から手だけでのやりとりができる程度の高さでした。机の前に設置したため、運営中の倒壊でご心配をかけたかと思います。


(+2)QRコード→中身のページを印刷

 前回、前々回の対策で、QRコードに誘導するプリントを貼りましたが、アクセス数はゼロ件でした。

 スマートフォンを差し出すまでのワンクッションが障壁となったのかな、と反省し、当日はTwitterの固定ツイートを印刷、貼り出し、一目で内容が確認できるよう工夫を凝らしました。


 こちらも開催から1週間が経過致しましたが、アプリからの感染症通知の報告は受けておりません。 



3 まとめ(次に行いたい対策)

 

 今夏3度の出展に加え、8月14日には「東京ドームシティ 世界のボードゲーム展」、翌16日にはゲームマーケット出張版2020浅草にも来場者として参加しました。

 計5回のイベントに参加し、自分の考えうる限りの処置・対策を講じました。重ねて申しますが、強制するものではありません。

 

 他にも他のイベントにて「これはいいな」と感じた処置がありましたので、追記する形で綴ります。


・出展者証にプロフィールを記載

 ゲームマーケット浅草の運営スタッフさんはオレンジのはっぴに、本名と思しきネームプレートを身につけていらっしゃいました。

 私も出展者として出展証を身につけていましたが、さらに念を入れて、Twitterのアドレスとハンドルネームを記載し、より感染症対策に責任が持てるよう努力します。


・飛沫予防シートの創意工夫

 静岡アナログゲーム祭りや北海道ボドゲ博では、自前の飛沫感染シートを用意された方もいらっしゃいました。

 「カエルの王国」などの作品を販売されたイオピーゲームズ様は、飛沫感染のビニールシートに直接お品書きを書くなど工夫をされていました。

 「すごろくつくろう」などの作品を販売された常磐倶楽部様は、お祭りの屋台をイメージとする枠を用意し、ブース前を装飾されていました。

 カラフルなダイスを販売された珠工房様は、ブース前に骨組みとなる大型の枠を設置し、飛沫感染シートをそれに展張する形で対策をされていました。シートの中は開放感があるように見えました。

「マカリョーシカ」などの作品を販売されたNatriumlamp games様は、ブックエンドを活用した簡易飛沫予防シートを使用されていました。


 飛沫予防シートの透明性をうまく活用すれば、ポスターに、お品書きに、さらにはブース装飾の一部にと、あらゆる可能性があることを実感しました。


 以上の2点も含め、今後開催が予定される「ゲームマーケット2020秋」に向けて改善・改良を重ねる予定です。

 

「安全より安心」

 制限が重なる中、「○○ができない」ではなく「○○ならできる」方へと目線を変え、こうした状況下でもブースに立ち寄った方が少しでも楽しめるような運営を試行錯誤したいと思います。



参考


厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html



盤祭Re-3rd  運営記録(コロナ禍での初ボドゲイベント|たなやん)

https://note.com/colonarc/n/nb49ca0521a43


静岡アナログゲーム祭り公式ブログ【重要】8月1日開催における体制変更について)

https://sagm.jp/2020/07/31/1137/


ブログ「キヤノンおうちで作る同人誌」

https://twitter.com/canon_doujin/status/1279715421139070976?s=21

 


PC WATCH ニュース、理研、スパコン富岳で不織布や手作りマスクの飛沫の差を解析

~オフィス内、イベントホールなどでのエアロゾル感染もシミュレーション

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1272611.html


当ブログの関連記事もどうぞ


番次郎の盤上万歳‼︎

拍手のないゴール 盤祭Re-3rd体験記

https://hibikre.blogspot.com/2020/07/re3rd.html


笑顔の報酬 第2回静岡アナログゲーム祭り備忘録

https://hibikre.blogspot.com/2020/08/2.html


イベントっていいな♪ゲームマーケット出張版2020浅草参加レポ

https://hibikre.blogspot.com/2020/08/2020.html


嬉しさの再発見 北海道ボドゲ博2.0参加レポ

https://hibikre.blogspot.com/2020/08/20_24.html



2020年8月24日月曜日

嬉しさの再発見 北海道ボドゲ博2.0参加レポ

1.はじめに(変則開催の概要)

 1.1 変更点

 1.2 開催概要(電子チケット)

 1.3 開催場所(さっぽろテレビ塔→札幌市民プラザ)

 1.4 出展サークル

2. 前日の動き(会場設営)

3.当日の流れ

 3.1 開場前

  3.1.1 当日の天候

  3.1.2 名物おにぎり

  3.1.3 豪華なカタログ

  3.2 午前の部

  3.2.1 会場アナウンス・BGMについて

     3.2.2 会場全体の雰囲気

     3.2.3 感染症対策(フェイスガード)

 3.3 午後の部

        3.3.1 来場者の様子

        3.3.2 会場全体の雰囲気(観測範囲のみ)

        3.3.3 番次郎書店の動き

        3.3.4    最終ラウンド〜終幕

4. 翌日

    4.1 制作会に参加して

5.まとめ(地方イベントならではの「体験」)

6. 追記

<参考>


1.はじめに(変則開催の概要)


 去る8月22日(土)、北海道札幌市にて「北海道ボドゲ博2.0」が晴れて開催となりました。

 私「番次郎」も出展者の端くれとして参加しました。その体験レポートを綴ります。


<北海道ボドゲ博公式HP>

https://psykorokinesis.wixsite.com/hokbdgexpo


「創作ボードゲームの即売会」と題し、中古ボードゲームの販売等を行わない珍しい地方イベントとして、一昨年の12月開催の0.5を皮切りに、翌年7月の1.0に続く形で今回2.0の開催となりました。

 3月に募集しました出展ブースは応募多数のため今回は厳正なる抽選の形となりました。


1.1 変更点


 本イベントは7月11日に開催される予定でしたが、北海道が発令する本感染症の基本方針を鑑み、開催場所が「札幌市民プラザ」に、開催日程が8月22日に延期されたほか、全体の流れが以下のように変更されました。

(北海道ボドゲ博公式HPより抜粋)


【主な変更点】


 ① 午前午後の2部構成となります
 

 ② 開催時間:午前の部:10:00−13:50 午後の部:15:00-18:50
 

 ③ 各部を更に4つのラウンドに分けます(開場50分。入替10分)
 

 ④ 1ラウンドにつき一般参加者は上限60名とし、前売りチケット制となります。


 オンラインチケットやラウンド制は先に開催されました「ゲームマーケット浅草」でも取り入れられました(ゲームマーケット浅草は開場45分、入替15分)


1.2 開催概要

 入場券はLivePocket ticketを利用した電子チケットによる事前購入制でした。

 (開催数日前に若干数の当日券が配布される旨の発表もありました。)

 午前、午後とで出展ブースもかわり、かつ値段も均一、ということで、両方のチケットを購入される方も多かったです。

 チケットは午後15時開始の第1ラウンドが早々に売り切れ、午前12時、13時開始のチケットも「売り切れ間近」となるなど、高い人気を呼んでいました。


1.3 開催場所

 今回開催されました「札幌市民プラザ」は、開催予定だったさっぽろテレビ塔から程近い場所に位置する大変綺麗な建物です。


(onちゃんが目印)

 2階には図書館も併設され、早朝から勉強に、読書に、と、多くの方の憩いの場として親しまれていました。

 地元テレビ局「北海道HTB(「水曜どうでしょう」や「onちゃん」は全国的にも有名ですね)」が隣接します。


1.4 出展サークル


 出展ブースは、午前・午後とのテーブルが同卓とならないよう、それぞれスペースが設けられました。

 参加ブースは出展辞退を除き全51サークル。


(午前)



(午後の部)


 ゲームマーケットでは毎回長蛇の列を成す人気サークル、今回が出展初となる北海道の地元サークルも数多く、頒布される作品も、昨年ゲームマーケット秋や開催予定だった同“春”合わせの作品、ほかにも、本イベントに合わせた限定ボードゲームが多数並び、加えて、ボードゲームに留まらず、オリジナルグッズ、サプライ品、TRPGシナリオ集、カラフルなダイスなど様々でした。

 午前・午後と出展ブースが違うこともあり、午前の部(午後の部)の販促品を午後の部(午前の部)に相互委託されるブースも多く見受けられました。


2 前日の動き(会場設営)


 会場の下見も兼ねて、私も会場設営のお手伝いに参加しました。

 メジャーできっちりとスペースを計測し、人海戦術で机・椅子を配置します。



 30分ほどで場内の配置を終え、各々がブースを設営します。





 とりわけ、毎イベントでカラフルなダイスを販売する「珠工房」のブースが、骨組みから設置まで一際目につきました。




 私のブースは午後出展でしたので、前日に設営し、防犯上の布をかぶせておきましたよ。

 

3 当日の流れ


 3.1 会場前

  3.1.1 当日の天候

  この日の札幌市内、天候は晴れ、気温28度、と、北海道では汗ばむ陽気となりました。

  午前9時に会場入りし、設営の細部を調整しつつ、周辺のサークルへご挨拶に向かいます。

  この交流時間も毎回楽しみです。時間が限られ、全てのサークルにご挨拶に回れずすみませんでした。


 3.1.2 名物おにぎり


 腹ごしらえに、と、前回1.0の際も好評を博しました、地元コンビニエンスストア「セイコーマート」の大きなおにぎりとお茶が主催から配られます。

 道産米の美味しいお米は甘味があってとても美味しかったです!


  3.1.3 豪華カタログ

  午前の部出展のサークル様に、今回のカタログを少しだけ見せてもらうことができました


  表紙イラストは0.5から引き続き大田スカリー先生、透明感があり涼しげで美麗なイラストです。

  挿絵や本文カット、漫画や読み物など内容も充実です。

  中をお見せすることができず大変残念ですが、奥付にならぶクレジットの豪華面々に、本イベントに対する主催の熱意を強く感じました。


3.2 午前の部

 3.2.1 会場内アナウンス・BGMについて


 午前10時、第一ラウンドとともに北海道ボドゲ博2.0の開幕です。


 会場内に流れるアナウンス・BGMは、ボードゲームクリエイターこと「珠洲ノらめる」さん。

 曲はNEWアルバム『Board Game traveler」から、開場は『きみにキュントSTOP!』で始まり、ラストナンバーはボードゲームPodcast「ほらボド」テーマ曲「Freuen Liefern」

 会場内に時計が設置されていなかったため、最終的には曲が流れるたびに『あと○○分か…』がわかるようになり大変助かりました。


 気になった方はこちらから。

【CD】Board Game Traveler【サイン有/無】

 https://booth.pm/ja/items/189053

(booth内一部視聴あり)



 3.2.2 会場全体の雰囲気

 

 午前の部、私は「珠工房」さんのブースでお手伝いしました。

「これが目的で来ました!」

「これ気になってました!」

そんな声がずっと上がっていました。(列整理をしていたオッサンは珠工房主ではなく私「番次郎」でした。ごめんなさい)


 お手伝いをしながら来場者を推移します。

 珠工房さんは出口付近に配置されたこともあり、出口に向かう来場者に自然と目が向いていましたが、

・空調が快適で過ごしやすかったこと

・人気サークルの方と簡単に交流できたこと

・再入場できなかったこと(トイレ・自販機等は一旦会場を出て)

など「来場者の滞留時間」は長い様に感じました。


 50分の第一ラウンドが終わり、出展者は10分の休憩、トイレや給水などの休憩等を済ませることができます。

 ワンオペで対応する私にとって大変助かりました。欲を言えば、10分では足りずもう後5分伸ばして欲しかったでしょうか。


 来場者はお昼が近づくにつれて多くなります。もちろん来場者の数はチケットにより人数に制限がありましたが、観測する限りでは、第3ラウンド(12:00〜12:50)の時間が最も多かった様に見えました。



 来場者の中には、報道の腕章をつけた方、地元ボードゲームPodcast「モクちゃんの朝までウボンゴ!」(http://gametakuya.projectroom.jp/archives/category/podcast)のTシャツを身につけた方、午後に出展される方なども含め、多くの方が来場されました。

 友人同士やご夫婦、カップル連れ、といったグループでの参加も多い印象でした。


 会場内に流れるBGMの効果もあり、無事に楽しく午前中のお手伝いを終えることができました。


  3.2.3 感染症対策(フェイスガード)


  顔前面を覆う「フェイスガード」は本イベントで出展者・スタッフ全員に義務付けられました。

  息苦しいかな?と思い各種の対策を講じましたが、当日の会場内は空調も快適で、長時間の装着も以前ほど苦痛に感じませんでした。(あくまで個人的な意見です)





3.3 午後の部

 午後15時、少し休憩を挟み、当「番次郎書店」の出番となる午後の部の開始です。


 3.3.1 来場者の様子


 午後の第1ラウンドは、前売りチケットがいち早く完売となったプラチナチケット。来場者の数も当然多く、お昼過ぎのこの時間も一際賑わいを見せました。

 先に挙げました「午前・午後、両方のチケットを購入」された方らしき、午前の部に来場されたらしき方もちらほら見かけました。


 3.3.2 会場全体の雰囲気(観測範囲のみ)


 会場全体の様子ですが、当ブースの机が「壁に向かう」形に配置されたため、全体の推移を逐一確認することはできませんでした(そのため、午後のどのブースが人気だったか、も把握できませんでした。)が、ブース越しに見える人通りは時間一杯まで耐えることがなく、私はフェイスガードにマスク、さらに飛沫感染予防シート越しに来場者へ対応をしました。


 また、本イベントでもヤブウチリョウコ様作成の「#ボドゲフリペ」が人気で、特に「ボードゲームに関心はあるけれど、どんな作品があるのか分からない」という方に大変人気でした。


 来場される方はマナーが徹底され、全員がマスクを着用し、ペットボトルを口にしながら歩き回る方は目にしない(少ない)印象でした。

 皆さん、大きなトートバッグにはちきれんばかりのボードゲームを購入されている様子でした。


 1ラウンドが終了しました。ラウンドの合間に休憩が用意されてはいましたが、ラウンド中は常に対応に追われていました。

 午前の部でも実感した「滞留時間の長さ」は午後の部でも実感しました。

 合間の時間も各ブースに出張し、動画クイズを広げる私は一番迷惑だったかもしれません。(ごめんなさい!ご参加いただいた心温かいサークルの方々、本当にありがとうございました)


 3.3.3 番次郎書店ブースの動き


 毎回そうですが、私個人のブースは「売る」というより「頒布(意味:広く行き渡るように分かち配ること。「小冊子をーーする」「ーー会」 引用:広辞苑第7版)」の意味合いが強いため、どちらかと言えば「立ち寄った方とクイズで遊ぶ」感じのブース運営でした。(だから売り上げが……。)

 来場された方に楽しんでもらいたい、でも感染症に注意を払うため早押しボタンは触れないよう、マスク越しですから問題文も聞き取りづらくなる、……。

 そこで今年は動画を眺めて答えてもらう(出題文も表示される)、その名も「早押さないクイズ」を用意しました。

 盤祭Re-3rd、第2回静岡アナログゲーム祭り、に続き、今回も新問題を用意しました。総問題数、実に300問オーバー。

 第一世代iPadだったため熱暴走により何度もフリーズしましたが、楽しんでもらえましたら嬉しいです。

 「売り上げが出たら最新型のiPad Proを買う!」、と心に誓いました。



 (ゲーム喫茶「天岩庵」店主は本日ただ1人の完全制覇達成!!)



 3.3.4 最終ラウンド〜終了までの動き


 午後18時、午後の部最後であり本イベント最後となる第4ラウンド開幕です。

 ラウンド毎に拍手で出迎えるので、必然的に雰囲気が高まります。

 

 この時間の来場者は体感としてピーク時の2/3。私個人の疲労もピークに差し掛かっていました。

 差し入れで頂いたジュースや飴玉、千秋庵の餡入りパイが疲れた体に染みました。この場を借りて感謝申し上げます。


 18時50分、最後のナンバー「Freuen Liefern」が終わり、大きな混乱等も見られず、無事に北海道ボドゲ博2.0が終演しました。

 

 午前の部のサークルも入場し、テキパキと片付けが行われます。



 感染症を考慮し、この後の打ち上げ等も無し。ホテルに戻り少し体を休め、各人で北海道の夜を堪能することとなりました。

 



4 翌日(北海道遠征はまだまだ続くよ!)


 この期間に夏季休暇を取得し参加される方も多く、参加ついでに北海道の味覚や名所を満喫する方も前回同様いらっしゃいました。

 昨年同様#ボドゲ博ミシュラン のタグも人気でした。

 

 4.1 制作会に参加して


 私は、というと、道内のボードゲーム製作者「チャンズファクトリー」様他有志で開催されました「カンティーナでまったり制作会」に顔を出し、昨日購入の作品や、次回に向けたテストプレイ等を通じ地元製作者の方との交流を図りました。

 次回ゲームマーケット秋に向けてのテストプレイあり、昨日購入した作品の開封あり、と、製作者の垣根を越えて楽しく過ごすことができました。

 こうした製作者相互の交流イベントが開催されますのも、地方と都市とを結ぶ一つのきっかけとなるように感じました。

 タイトルの通り、終始ワイワイ、まったり、のんびりした雰囲気でとても楽しかったです。


 

 名残惜しかったですが、搭乗の時間となり、夜21時、北海道を後にしました。

 

 4.2 帰宅の途

 関東は数日ぶりに30度を下回る夜とのことでしたが、客室を出るや否や蒸せ返る湿気が押し寄せ、北海道の快適さがふと頭をよぎりました。

(冬は冬で、また感じ方も違うのでしょうけれど……。)



5 まとめ(地方イベントならではの「体験」)


「ゲームマーケットでは是非体験に来てください」とは、昨年ラジオでのインタビューで、アークライトの野澤さんがインタビュアーに話された言葉です。

 こうした販促イベントを「販売手段のひとつ」ではなく、「体験も添えた」イベントとして、私は最近になり、そう考えるようになりました。

 だから「自身の作品を売る」に、ここでしか味わえない体験の価値を加味した「交流」の視点を持つよう心がけています。

 今回も感染症関連で制限のある中、「自作のボードゲームクイズの面白さ」を布教し、併せて「普段お世話になっているフォロワーさんやサークル各位との交流」を味わうことができました。

 ゲームマーケット浅草でも体感した「イベントっていいな」の感覚を、出展側としても味わうことができました。


(参考:番次郎の盤上万歳‼︎「イベントっていいな。ゲームマーケット出張版浅草2020参加レポ」https://hibikre.blogspot.com/2020/08/2020.html


 上手い言葉が見つかりませんが、こちらの表現したかった「アイデア」が、無事に作品として形となり、それらが頒布を通じ「相手に伝わった」時の爆発するような感覚は、感染症の有無に留まらず、いつのイベントでも脳内に麻薬が生まれるほどの快感を覚えます。

 

 今回のイベントも、各種の制約が設けられる中、スタッフ、出展者、来場者、等々、本イベントに携わった方一人ひとりが「楽しかった!」と話されるツイートを目にしました。

 幸せは伝染するもの、単なる一出展者にすぎない私自身も、それらツイートに幸せを覚えました。



 出展者、来場者、何より不安定な情勢が続く中、変則ではありますが開催に舵を切ってくださったサイコロキネシス主催の大地様をはじめ運営スタッフの方々に最大級の敬意を表します。



 6 追記


 北海道ボドゲ博は、次回3.0を来年夏に向けて準備中の旨を伺いました。


 おそらく今回以上の激戦になるかと思いますので、来年の予定は(鬼に笑われようとも)お早めに。

 7月、同会場で、また皆様と、そしてこれから新たにお会いできるであろう皆様とお話できますよう、私も祈っております。


参考


コロナ禍の中、北海道ボドゲ博に参加して(植民地戦争+αさん)

https://blog.goo.ne.jp/chiyakazuha/e/281976283b7fdafdbd5f0f527f9eb21c

2020年8月16日日曜日

イベントっていいな♪ ゲームマーケット出張版浅草2020参加レポ

  8月16日日曜、浅草の東京都立産業貿易センター台東館にて「ゲームマーケット出張版2020浅草」が開催されました。


 2020年大阪、春、以来となる久しぶりのイベント、行って来ました。そのレポート記事です。


1 待機列の様子

2 いざ、開場

3 感染症対策について

4 室内の様子

5 終わりに(イベントって、いいな)



1 待機列の様子


 この日の浅草は36度を超える猛暑日となりました。

 会場となる4階へは、密を避けるために階段を利用するよう促されました。

 事前に購入したチケットには「1時間〜15分前に到着」をお願いする言葉がありました。

 私の入場時間は11時30分。

 スタッフによる非接触式検温とアルコールスプレーによる除菌が行われ、そのまま待機列へ。特に当日購入の列が区分されたわけではありませんでしたが、大きな混乱は見られなかったように感じます。


 待機列を形成する広いスペースには、等間隔で養生テープが貼り付けられていました。

 約30センチのタイル4枚分の間隔で、私が並んだ位置は一列目の半分くらいの列でした。ザッと目算で30番ほどだったかと思います。


 待機中にスマートフォンの電子チケットをスタッフに見せ、スタッフはスタンプ上のデバイスで画面をタッチすると「入場しました」の烙印が押されました。アナログっぽくて素敵です。



 私は念のため、マスクにフェイスガードを装着して並びました。

 周囲を見回すと、全員がマスクを装着し、友人連れやカップルの参加も目にしましたが、会話は控え目で待機列は至って静かでした。


 入口で配布されたパンフレットに目を通します。




 観音開きのパンフレットには、開いたページにウィルスに関する注意喚起。QRコードは厚生労働省の「喉エチケット」のページにリンクします。

 こうした配慮は、大変ありがたいです。


 見開きには全体マップ。





 しばらく待つと、一列に約40人ほど並ぶ列には、入場直前ともなると4列目が埋まり、5列目の先頭まで伸びていました。



2 いざ、開場


 「いつものアナウンス」で「第3部、開場です」のアナウンスが流れます。

 大きな拍手でスペースに入ります。こちらもゲームマーケット「ならでは」。

 久しぶりの拍手に心踊りました。


 当日は遠方から出展予定された2ブースが参加辞退、テーブルはそのままに「参加辞退」のシートが発布されていました。


 入場直後の様子ですが、特に「このブースに長蛇の列」は見かけなかった印象です。


 私も早速、目当ての作品を購入に回りました。

 いくつかを簡単に紹介しますと、


 アークライトは世界的話題作「evolution」の先行発売と、先日発売されたばかりの新作ミリオンヒットメーカーを。

 oink gamesは話題作の他に、オンラインショップ発売のデザイナーズノートやピンバッジなど発売。

 グランディングは話題作「街コロ」2作目『通』を先行発売。

 ディアシュピールはボードゲームPodcast『ほらボド!』とタッグし、名作の新品、中古販売を。

 ラディアスリー、AHCブースでは両作品購入の方に『斯くして我はFILLITに成れり』『JAMIT』のルールブック入りクリアファイルを。

 OKAZU brandは春の新作5×5zoo、スージィQなどを発売。さらに大変豪華なカタログを。

 ozplanningはこちらも『ゴリラ人狼』とのコラボレーション作「赤い扉とゴリラの鍵」を。

 ボドっていいとも!では春新作「筋肉祭人狼」や、ゴリラ人狼マスターバッジの販売を。

 JELLY JELLY CAFEではネスターゲームの各作品を。さらに購入された方にはオリジナルトートバッグを。

 TUKAPONでは人気のボブジテンクリアファイル、今夏発売された「ムショの中のアリス」、そして今年春には叶わなかった『ゲームマーケット作品詰め合わせ福袋』の販売を。

 スタジオムンディは新作「人類誕生」を。こちらは北海道ボドゲ博2.0でも販売される予定です。


 どのブースも目白押しで楽しかったです。(全てを紹介できずすみません…。)


3 感染症対策について


 改めて今回の感染症対策を確認します。


 各ブースの通路を隔てた距離は先ほどのタイルで8マス分(240cm)、机の後部(バックヤード)も7、8マス(210cm、240cm)、加えて机は密接せず、測定は憚られましたが各ブースの間隔もしっかりと確保されていました。

 スタッフの方はいつもの「オレンジのはっぴ姿」に加え、マスクとフェイスガード。ネームプレートには本名が記載されていました。

 運営中も常に数名のスタッフが巡回しておりました。

 もちろん声かけもマスク越しです。

 各ブースの対策はまちまちで、前面に飛沫防止シートを貼るブース、手袋や自前のフェイスガードを装着するブースなど様々に工夫されていました。



4 室内の様子


 いつもの人の賑わいも控えめだったからか、空調は大変快適でした。

 とはいえ、長時間のマスクとフェイスガード装着はやはり辛いものがあり、ブースの中の方も汗まみれになりながら説明をされていました。

 出口のすぐそばに自販機と簡易休憩スペースがありましたが、そこにも人は絶えなかったように見えます。

 そのほかは、大型ポスターあり、新作披露あり、コスプレあり、と、試遊が無い中でも、各ブースが創意工夫し作品の魅力を伝える姿が印象的でした。

 会場や規模は違えど、いつもの「ゲームマーケット」の楽しさを十二分に堪能できました。


 終了の5分前と終了時間には、こちらもいつもの『ゲームマーケット』のイントネーションでお知らせのアナウンス。そそくさと退出致しました。

出口付近から少し中の様子を伺うと、次の時間に向けて、休むまもなく、簡単なミーティングと準備が行われているように見えました。



5 終わりに(イベントって、いいな)


 私がイベントへ参加する理由のひとつに「対面でのやりとりの楽しさ」があります。

 今回は来場者として、制作を手掛けられた方に直接「あのボードゲーム 、すごく面白かったです!」の気持ちを伝えることができました。

 「面白かったです!応援してます!」

 『今作もさらに面白くなってます!ぜひ遊んでください!』

 文字に起こすと本当に他愛無いやりとりですが、このわずか数文字のやり取りがあるからこそ、私はボードゲームの楽しさがますます刺激されます。

 オンラインでは思うように叶わなかった、まさに「対面のイベントだからこそ味わえる楽しさ」です。


 今回45分という時間の中でしたが、一通りの買い物を済ませた後は、各ブースに御礼に回る(そこで予定外の買い物をすることもしばしば)時間も十分に充てられました。


 試遊もなく、ブース数も比較的少なかったからか、全体をのんびり3周くらい回ることができました。

 購入するだけなら少し長い、交流を図るには少し短い、そんな45分だったように感じます。


 いまだ予断を許さない状況の中、対策を入念に行った上で開催された本イベント、帰宅の途に着きながら「やっぱりイベントっていいな。」と、改めて実感しました。


 その気づきを与えてくださった今回のイベント運営スタッフ、出展各サークル様、そして来場されました全ての方々に大変感謝致します。

 

 私も来週開催の北海道ボドゲ博2.0に向けて、整えるべき準備を十分に整え、来場された方全員に「楽しさ」を提供できるよう頑張ります。




2020年8月4日火曜日

笑顔の報酬 第2回静岡アナログゲーム祭り備忘録

事実を見るようにする。
真実を口にしてはいけない。
真実はよく、うそつきが口にするもの。
(引用:糸井重里著「羊どろぼう」より)


・・・

 いくら何でも馬鹿げているとは思う。
 いくら「一期一会だ」とはいえ、間髪を容れず、まして時期的にも「長距離の旅程は控えてしかるべし」といった情勢の中、事もあろうに「2週連続の長期遠征」は流石に自分を酷使しすぎだ、と、いつものように事を終えた頃に反省する、相変わらず何も成長しない僕。

「無理せず体調を整える」
 先週開催された大阪の盤祭Re-3rdから帰宅した僕は、作業のペースを自分なりに落とし、目の前でできることだけを粛々とこなす、そんな日々を過ごしていた。
 同時に、盤祭の主宰を務めたコロンアークの「たなやん」さんに感化され、僕は休んでいる間中、必死になって本コロナ関連の情報(決してマスメディア等ではなく、論文等を中心とした確かな筋の情報)を読み漁り、静岡のイベントに向けて処置・対策を整えることにした。


 7月末、静岡県はウイルスの警戒態勢を「4」へと引き上げた。

(参考:警戒レベル「4」に引き上げ、県内移動「警戒」静岡県知事「拡大抑止へ重大な局面」2020年7月28日静岡新聞SBSより)
 同記事によると、「レベル4」とは、外出禁止や休業要請が発令される「感染まん延期」の一歩手前、休業要請・不要不急の外出を呼びかける段階だ。

 政府が推進した「Go toキャンペーン」の影響も相まって、県内外を問わず様々な意見で賑わう。
 静岡県のフォロワーさんも多い僕のツイートには、しばらくそんなイベントに対する不安の声がTL上を飛び交っていた。
 全国的なウィルス感染者数の上昇もあり、僕は出発直前まで本イベントの出展の可否を決めかねていた。

 結果として参加に踏み切った僕は、本イベントに出展する何らかの「想い」が心の中に潜んでいることに気がついた。
 その正体が何かについて、当時は把握することができなかった。
 現地に行けば、参加をすれば、きっと答えの欠片が見つかるかもしれない。

 希(まれ)なる望みで文字通りの「希望」を乗せ、僕はまた西へと向かうことにした。



 7月31日金曜、AM11時
 この日の新横浜駅も人影はまばら。夏休み初日だというのに、家族連れどころか大きなスーツケースの旅行客もなく、ノートパソコンを抱えたビジネスマンが数名点在する状況だった。
 定員100名ほどの乗車シートに5、6名の人間を抱えた新幹線こだま号は、何事もなく静岡駅構内へと滑り込んだ。
 この日も気温が30度を超える静岡市街地。
 水分だけはしっかりと補給しつつ、この日はまず市内に位置する老舗玩具店「百町森」様へと向かった。

 子ども向けのおもちゃが並ぶ店内では、ベビーカーを引いたお子さん連れの夫婦が店内のあちこちに目を向けていた。
 ボードゲームのコーナーを漁ると、見たこともない作品が数多く並ぶ。
 「タコツボ」というアブストラクト作品を手にし、僕は一路、会場となる静岡県藤枝市、藤枝市文化センターへと向かった。

 駅から程近い場所に位置する「藤枝市文化センター」は、約半年前となる12月、第1回アナログゲーム祭りが開催された会場でもある。
 いくつも荷物を抱えた僕は、汗だくのままロビーに腰掛け、18時の会場設営を待つ。
 メンバーは主催の弓路さん、光河さん、ぶんぶんゲームズのあとりさん、ナガイさん、久遠堂の久遠さん、お隣ブースの「ジェーンとマトン」さん夫妻ら数名の有志だ。

 予定の倍の衝立が用意され、成人男性の高さ付近となるよう、ラップ状のフィルムが設けられた。
 机前方1メートルの位置にはソーシャルディスタンスが保たれるよう基準となるテープが貼付されている。



 

 遠方から眺めると、さながらRPGのラストダンジョンらしき様相だ。


 最終的な会場配置は以下の通り。


 ブース配置は一部変更され、ステージ上の「ぶんぶんゲームズ」は無くなり、当日の運営スタッフへと回った旨を伺う。
 番次郎書店ブースもB1a→A1aへと再配置された。
 恐れ多くもこちらは「ゲームストア・バネスト」が配置される予定の場所だ。

 後日回ってきた公式ツイートによると、当日まで出展ブースは総勢28ブース、出展辞退は8に上った。
 その中には、ゲームストア・バネスト、妄想ゲームズ、ノスゲム、等の有名・人気ブースも並ぶ。
 参考までに、7月26日開催の盤祭Reー3rdは20サークル(出展辞退の数含む)8月16日開催のゲームマーケット浅草は28サークル(2020年8月4日現在)となっている。


 1時間半ほどの時間を会場設営に割き、次は自分の担当するブースへと向かう。
 前回の盤祭と同様、長机の半分ほどのスペースだ。


 小一時間ほど時間をかけて準備を整え、念のため、本番と同様の服装に着替えることにした。
 大きな布製のマスク、デニムのエプロン、頭には手拭いを巻き、ビニールの手袋やフェイスガードも装着した。
 第一印象として、非常に蒸し暑い。



 会場設営後、この日は有志を募り、名物「さわやか」のハンバーグを堪能することにした。
 遅い時間の来店とはいえ、人気店舗の「待ち時間1人(この「1人」が我々グループのため実質は0人)」の表示を目にできるとは。



  肉汁溢れるハンバーグを口にしながら、僕は参加の意思を表明したは良いものの、決して大手を振って参加できないことへの一抹の寂しさを覚えた。
 イベント開催中も常に一触即発、少しでも判断を見誤ると、クラスタ発生に端を発し、ボードゲーム全体を含めた何もかもが「なし崩し」となってしまう。
 そう考えた途端に、僕は身体中の震えが止まらなくなった。
 美味しいはずのハンバーグもいまいち喉を通らず、僕は暗澹たる気持ちにかられながら店を後にした。
 

 翌朝は気持ちの良いくらいの好天に恵まれた。日中の気温も三十度を超えると予報される。

 荷物を手に、再度藤枝市文化センターへと向かう。


 昨日の「完全防備された」服装に着替えつつ準備を整える。
 室内は内部の空気を外部に排出する仕組みらしく、自分の想定したような空調は効いてはいない。
 布マスクの装着時間は、朝10時ごろから数えて丸8時間程だっただろうか。
 通気性に加え、ゴムが耳元に食い込み痛みが走った。ノスゲム制作の「忍者ネコマスクフック」が本イベントでも活躍を見せた。
 次回イベントの際は、より通気性の良いマスクを持参しようと誓う。


 参加各サークルも、直接触れることなどが制限された今回のイベントに向けて、各種の創意工夫を凝らしていた。
 一部を紹介したい。
「カエルの王国」などを手掛けたイオピーゲームズはオーバーレイを自前で用意し、フィルムに直接値段等を記載するなどを行なった。
「88ICE CREAM」などを手掛けた88createの小林さんは、値段表の横に作品紹介のブログへリンクするQRコードを記載した。

 お昼前、本イベントの目玉でもある「マグロ丼」を頬張った。
 綺麗な「さし」が入った肉厚なマグロは、噛むほどに旨味が滲み出る。

 

 昨年も人気を博したマグロ丼を、各人が黙々と口に運ぶ。
 「美味しい!」「旨い!」本来ならそんな感嘆の声が飛び交っていたのかな、と、妄想するも、すぐさま払拭した。
 開催直前に気持ちをマイナスへ持っていってどうする自分。

・・・。

 12時。拍手とともに開場の時間を迎える。
 ブース越しに見える入場直後の様子は、目的の作品目指してダッシュする、といった姿もなく、少しずつ、ふわり、ふわりと来場者が溶け込むような姿に映った。

 スペース隅に控える我が番次郎書店ブースは、前回同様、呼び込みも声掛けも「なし」だ。

 とはいえ、前回の反省をきちんと踏まえ、今回はフリーペーパーやチラシを配るアイデアを実践した。
 声を控えめに、手持ちの「#ボドゲフリペ」や「駒の時間」のチラシなどを、通りすがりの参加者らに手渡しつつ、「よろしくお願いします」と小声で添えた。

 人通りは終始一定で、観察する限り、少ない時でも10人ほどの来場者が場内を散策された様子だった。
 その中には、人気ブロガーの双六小僧氏や、人気YouTuberの「わんサメチャンネル」のわんわん氏らも含まれていた。

 会場内は先のぶんぶんゲームズの方々をはじめ常に3,4人の運営スタッフが、防犯・防疫の観点で監視の目を光らせていた。
 マイクを通じた全体アナウンスで、マスクの着用など注意を促した点も大変ありがたかった。

 チラシ配布の効果もあり、少しずつ来場者の手にわたる僕の作品。
 ボードゲームのイベントで、ボードゲームでもクイズでもない、そんなイレギュラーな作品を受け入れてくださったことを、改めて主催の方に感謝したいと思う。

 時間とともに、僕のブースにも人が集まり始め、ボードゲームでもクイズでもない「作り方の本」を不思議そうに眺めながら、多くの来場者が動画クイズに挑戦してくれた。
 シート越し、ガード越しでも十分に楽しめる今回のアトラクションは、今後もさらに活用できる手段であることを実感できた。


 時刻は15時を回る。
 フェイスガードは時折汗で曇り、湿った布マスクは汗を吸ってぐっしょりと濡れたため、すぐに替えのものを装着した。
 ビニールの手袋を外すと、まるで長風呂に浸かったかのように両手が白くふやけていた。
 水分補給のためにと用意した経口補水液は、心なしかレモネードのように感じるほど喉の乾きを体が訴えていた。
 近くの自販機に走り、数本のジュースをがぶ飲みする。
 1時間が長い。
 もちろん販売できる時間は1分でも長い方が嬉しい。
 しかしながら、30度近い場内の気温は、僕の甘すぎる目論見をよそに、否応なく体力を蝕む。
 前回「盤祭Reー3rd」では雨天だったことも幸いし、室内の密度に比して室温はそれほど上がらなかった。
 完全に僕自身の見積もりの甘さが露呈してしまった。


 17時、ようやく閉会の拍手が鳴り響く。
 頒布できたことそのものより、なんとか閉館時間を迎えたことの安心感と嬉しさが胸に込み上げてきた。
 倒れ込むようにパイプ椅子へと座り込み、周囲に注意を払いつつフェイスガードを外すと、額からは玉粒のような汗が流れた。
 軽い脱水からか、体は疲労に苛まれ思うような動きが取れない。
 場内のパインサイダーを貪るかのように飲んでいると、手の空いた有志が会場の撤収を開始し始めた。

 

 粛々と撤収作業が行われる。
 ビニールが剥がされ、衝立が取り払われ、場内は文字通り「雲散霧消」を示すかのように元の佇まいを取り戻した。
 


 急な空腹を覚えた僕は、そそくさと会場を後にすると、「来場します」とツイートされた静岡のGameCafe BINGOのオーナーの元へと向かった。
 

 店内では常連客と思しきグループが、部屋の奥でワイワイとボードゲームに興じていた。
 店長としばし会話するも、疲労からか、お互いの暗い話題しか口に出ない。慌てて僕は「イベントは楽しかった」「ウイルス対策はバッチリだった」とプラスの話題を切り出した。
 奥のグループの一人がこちらに気づき、昨年第1回も僕のブースに立ち寄った旨、クイズを楽しみにされた旨を話してくれた。

 帰りの新幹線の時間が迫り、何度もお礼を述べつつBingoを後にする。
 事前に耳にした地元名物のおでんや桜海老が恋しくなったが、万が一のことを考え、泣く泣く駅売店の弁当を手にとった。

 


 帰りの新幹線に揺られながら、改めて今回のイベントを振り返った。

 
 本状況に関する数多くの意見がやり取りされる中、それでも開催に踏み切った運営各スタッフ。
 その気持ちを踏みにじらないよう、来場者、出展者、それぞれが工夫された、終わってみれば、そんなイベントだった。

 これからどうなるのだろう。
 しばらくは、こうした制約のあるイベント運営を余儀なくされるのだろうか。
 そうと思うと同時に、僕はほんの半年前に過ごしたはずの日常が遥か彼方へと遠ざかったように錯覚し、深くため息をついた。

 全参加者、そしてSNS越しに注目されたであろう非参加者、双方の不安が交錯する中、「感染者がいても感染しない、感染者であっても感染させない」を合言葉とし、開催に踏み切ったイベントスタッフ。
 その期待に応えたい、という僕の本心は、果たしてホンモノだったのか。
 僕は今一度「そうまでして物を売りたかったのか」を自分に問うた。
 その結論は、僕の中で終始を通じ揺らぐことはなかった。
 僕は物を売ることを通じ「相手の喜ぶ顔」が見たかったのだ。
 
 作品を紹介し、内容を伝え、相手が気に入った作品を手渡すことができたときの、相手の満面の笑顔、嬉しさ、それらはマスクやフェイスガードを装着しようとも、肌感覚で直に伝わるものだ。
 そんな相手からの「笑顔」を間近で感じるられたことが、殊更一人でこもりがちの作業が続く僕にとって、何事にも変え難い報酬だった。

 加えて、当日は同窓会にでも出席したかのような、出展者同士の他愛ないやり取りや近況報告、イベント来場者同士の会話、それらを通じ目にすることができた「相手の笑顔」が、僕にとって何よりの報酬に感じたのだ。

 褒められたら(調子に乗って)伸びる、そんな単純な僕の性格だからこそ、イベント当日に直接やり取りすることのできた「笑顔の報酬」を手にした瞬間、次へのモチベーションが飛躍的に伸びる。 
 僕が無理を承知した上でも出展に漕ぎ着けた本当の意味が、どうやらその辺りに眠っていることを自覚した。

 会話を控え、接触を最小限に、距離をきちんと保ち、最大限の予防に従事する。
 そうした制約の中、お互いが直接「笑顔」をやり取りし、自らの、ひいてはイベント全体の「次へ」と、新たな道を切り開く「糧」とすること。

 机上の計算やオンライン上では弾き出すことのできない、僕が真実ではなく「事実」を通じ学び得た今回の教訓だ。
 うん、やっぱりイベントって、面白いよ。



 23時を回りようやく家路へとたどり着くと、薄暗い部屋の明かりから、いつもの作業場が僕を出迎える。
 笑顔という名の報酬は十二分に頂戴した。
 次はこの報酬を糧とし、各種イベント等へとバトンをつなぐ番だ。
 それまでは、己の中の創作の火を、絶やすことなく灯し続けることにしたい。

 蛇足ながら、現実は「拡大再生産」のような、頑張りに応じた見返りが必ずある、とは言い切れない。
 けれども、すべてはそうだとは断言できないのではないか。
 その一つが笑顔ではないのかな、と、今更ながら振り返る。



・・・



追伸
 盤祭Re-3rdから早10日、静岡アナログゲーム祭りから3日が経過した現在まで体調は良く、cocoaによる感染も「接触なし」と現れていることを補足します。




笑われて、笑われて

 5月から心機一転開始した日々の4コマが、今日で150話、2年間ちょっとに及ぶ過去の連載文を含めると794話と、800話も目前となった。 今度の4コマも無事に2巻目の入稿を済ませ、次回イベントで1,2巻も含めた初めての頒布となる。 日々苦しい執筆だった。 心に響くしんみりとした言...