2021年5月29日土曜日

愛されるお店の形

 大阪・中津のボードゲームショップ・プレイスペースBoard GameLab.ddtが、相次ぐ緊急事態宣言下に売り上げが大きく落ち込んだことにともなう店舗継続のクラウドファンディングを行ったところ、1時間と経たないうちに目標額の100万円を突破、1日も経過しないうちに200万を超える支援額を達成した。

 クラウドファンディング告知直後、たまたま開いていたツイキャスライブにて、店長のちむさんがコメントし、支援に至る苦しさと、支援の報告が上がるたびにこぼす涙とをにじませていた。

 大阪といえば、先日もボードゲームショップ・プレイスペースGUILDが心斎橋移転の費用に行ったクラウドファンディングも同様に成功を収め、ゲームマーケット前日に開催されたプレオープンには多くの制作者、愛好者で賑わいを見せた。
 
 翌日、閉店すると告知のあった東京・深川のどうぶつしょうぎカフェ「いっぷく」に、店長を継ぎたい旨の報告があり、これからも継続する旨のツイートが届いた。

 いっぷくにも理解のある方が店舗を引き継ぎ、店長のふじたさんはこれまでと同様いちボードゲームプレイヤーとして新たな一歩を踏み出すとのお知らせである。

 私も手持ちに余裕のない中、「気は心」とばかりに微額ながらの支援を行なった。
 もっと潤沢に資金があれば、多くの方の喜びの声も届いたかと思うと心苦しい。
 名声に加え資産も乏しい故、ご容赦願いたい。
 
 国の情勢、判断がこれから先どうなるか、首相の腹積りは窺い知れない。
 本状況が収束した末にどうなるか、世論では戦争に喩えられるが、教科書を読む限り、国から発令される数々の戦後復興と方針転換となる政策に、当時の労働者は貧しさの最中でも未来と希望を描いたはずだ。

 閑話休題、キャスの中でちむ店長も口にされたが、クラウドファンディングという「これまで培われた人徳や信頼」が、支援金という形で明るみになる手段は恐怖心が増すもの。
 否が応でも他と比較してしまい、ともすればネガティヴな思考へと落ちる一方だ。

 私も今の作品を「やってみたら?」と勧められてホイホイと名乗りを上げる勇気は今の自分にはない。
 自信をもって世に生み出したものの、思うような反応もない、など、今執筆中の4コマや製作中のクイズ本などで毎度経験していることもある。
 私事はさておき、お店の方とお話するたびに私が口にする言葉がある。
「制作者を大切にするお店は、皆さんに愛されますね」
 あくまで外から眺めた立場に過ぎないが、長く運営すると、どんなお店にもある程度「固定ファン」がつくものだ。その客層が新たな人を呼び、次第にお店全体の姿形がカタチ取られる。
 制作された作品に愛情を持って接するお店、ことさら、丁寧に相手と接するお店には、やはり作品を通じた「ボードゲームを愛する層」が深く根づく、私の視野で私が思った雑感だ。

 一顧客である私のできることなど微々たるもの。先にも述べたように、名声も資金もない人間など、多くのお店で嫌悪されて然るべきだ。
 
 そんな私でも「一塊の創作者」として見てもらえるお店に、やっぱり私は足を運びたくなるものだ。

 人情のようなものかもしれない。

 ここでの詳細は記載しないが、創作者が寄贈したサイン色紙がオークションサイトに流れた件も未だ記憶に残っている。

 未だ混迷続く情勢の中、悲しい話題からはどうしても目を逸らしたいし、それは日々創作に苦しむ私自身にも返ってくる言葉だ。

 そんな中、地中から息吹く若葉のような、小さな、そして何よりも心の緩む嬉しいニュースに、心からエールと支援を贈る、そんな1週間だった。

 また今夜もご飯とたくあんの食事が続く。まあ、気にせず頑張ろう。


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