今さら、の話かもしれないが、先般開催された「Board Game Selection」の拙著の選評について研究したい。
今回の私がエントリーした作品「Board Game Quiz NEXTAREA」
こちらはボードゲームではなく「書籍」である。
「ボードゲームを題材とした、クイズの本」だ。
私はこの本を「書籍という扱いがエントリーできないならば、そちら(店舗)に全て寄贈致します」という主旨の言葉を添えて主催側に提出した。
関係各位、本当にご迷惑をお掛け致しました。
さて、この会ではエントリーした作品全てに対し、プレイアンケートが届くことになっている。
実際にプレイされた方からの忌憚のない意見があるという、蓋を開けるまで恐怖そのものであったアンケートである。
蓋を開けると、どれもが好意的な意見ばかり。中には大変熱のこもったメッセージも添えられ、創作意欲が俄然湧いてきた。
アンケートやご意見を寄せられた方に深く感謝申し上げます。
次回以降、興味のあるサークル様も是非エントリーされてみてはいかがだろう。
さて、私個人の話。
エントリーした著作について、その評価は「5段階評価の「普通」」が大多数を占めた。
なぜ「普通」という評価が多かったのか。
私の著作は、「ドリル」と称される他のクイズ関連書籍に比べ、自分なりに、ではあるがデザインを工夫し、また、問題文も敢えて「競技クイズ」の書式・定型から外し、比較的「読んで楽しいクイズ」を目指した。
細部こだわりの一端は、当ブログ「番次郎の盤上万歳!!「評価数ゼロのデザイン秘話ー小冊子に隠されたデザインのあれこれー」」を参照してほしい
http://hibikre.blogspot.com/2018/12/blog-post_15.html
しかしながら、それでも多くの方が「普通」と下した、逆を返せば、「大変良い」「大変悪い」といった評価も少なく、「普通」だけに集中して票が集まる結果となった。
それは「可もなく不可もなし」「微妙」「一般的」などと短絡的に捉えてはいけないのではないか。
私の作品は「遊びました」などの報告ツイートを(私自身が)一件も確認できないままプレイ期間を終えた。(もしもツイートされた方がいらっしゃったらごめんなさい)
その時は気落ちもしたが、後日、直接関西各店舗にお邪魔した際「拝読しました」「面白かったです」といった感想を、ご覧になったであろう店員各位やお客様から直接伺うことができた。
社交辞令だったかもしれないが、それはそれとして、「面白かった」という言葉を素直に受けることにした。
ならば「面白かったけれど、普通」
この評価をどう受け止めるべきか。
推察するに、他のクイズはおろかボードゲーム関連書籍がノミネートされなかった以上(当然といえば当然だが)、「比較対象がない、評価のしようがない」、言うなれば「優劣の判別がつけ難い」という意味合いの「普通」といった評価も混じってはいなかっただろうか。
Board Game Seledtionでは、大賞も含めた受賞も用意されていた。
その特性上、何らかの形で「優劣」を決めなければならない。
それら優劣の尺度は個人に委ねられる。
評価基準、すなわち「大賞の選考基準となる尺度」
こればかりは、選考する個人の尺度、すなわち「経験値」「他との差異」に委ねられるより他にない。
私の作品をその視点で眺めると、答えは一目瞭然だ。
「比較する対象」が無い以上、「目の前にある他の作品を「何らかの尺度(ものさし)を用いて基準」とする」より他に評価のしようがない。
どれだけスパイシーで美味しい料理であろうとも、それが「甘い味覚を絶対基準に持つ世界」では、すべての尺度が「甘さ」や「個人的な味覚」といった数値化の難しいものとなり、刺激的、という新たな軸が審査員の評価に値されるまでかなりの苦戦を強いられるだろう。
それは仕方のない話であり、誰それが悪者という話ではない。
別件だが、所変われば品変わる、という言葉もあるように、無言でカードを出すという新機軸が話題となったW.ウォルシュ作「ザ・マインド」も、ドイツ年間ゲーム大賞2018ノミネートまで上がりつつアズールにその座を委ねたが、2019年のフランス年間ゲーム大賞では見事に大賞を獲得している。
<参照 Table Games in the World記事>
https://www.tgiw.info/2019/02/asdor2019.html
ゲームマーケットの新作に限らず「新機軸」「新感覚」を謳う作品・商品は巷でも数多く目にする。
人は新たな刺激を求め、常に「新感覚」「従来にない新たな試み」に挑戦したくなる、実にアグレッシヴな生き物だ。
そんな中、「新感覚ゆえの「評価に値されない」苦しみ」は、目の当たりにされなければわからないだろうか。
もちろんそれらは積極的な広報活動や、宣伝媒体を通じた各種活動等で補備、回避できうるものと考える。
今回の貴重な機会を通じ、目を通してくださった方々に幾ばくかの「物差し」を作ることができたのではないか。
ならば次は、己がその尺度を超える作品を制作すれば良い。
私は次回、ゲームマーケット春に「NEXTAREA R」と称し、リメイク作を制作する。
各種デザイン本を監修されたPOO松本先生からみっちりと指導を受け、必ずや自己の作品を私自身が凌駕するよう、全力をもって作品制作に臨む所存だ。
そして、次は「アナログゲームのなぞなぞ本」だ。
こちらも「アナログゲームをテーマにしたなぞなぞ・謎解き」というテーマで、ゲームマーケット大阪にて頒布し、多くの方に手に取っていただいた。
直接私自身が受けた反応は上々で「脳の普段使わない部分を使っている!」「面白い!」などの意見を伺っている。
こちらも問題作成に苦心しつつ、鋭意制作中だ。進捗は現在まで53/100、だろうか。
新規開拓は難しい。そして、その評価は、やっぱり届きにくい。
面白さが確証されていない作品に、現実問題、人は身銭を切ってはくれない。
現実的な支えも含めた応援、すなわち「私はあなたの声を聞いてますよ」といった生の声が聞こえなければ、いわば壁に向かって一人語りをするようなもので、やはりモチベーションの維持は難しい。
だからこそ、地道に種を蒔き続けるしか、ない。
面白さを知ってもらうことに、貪欲になるよう、努力するしかない。
今は愚直に、コツコツと、不器用な自分には、種を植えることしかできないから。
それは創作に限らず、人との縁や勉強等も含めた多くの面で、あらゆるつながりを持つことに他ならない。
この頑張りが、いつか実を結びますよう。



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